ここ最近「海外出稼ぎ」というキーワードで世間の注目を集めたワーキングホリデー。
以前にも似たような記事を書いたことがある。
今回はまた少し違った角度でワーホリについて書いていく。
そもそもなぜワーホリは人気なのか。
海外に興味がない勢からするといまいちピンとこないと思うのだが、海外に移住するというのは実際のところなかなか難しい。
それは海外に住むには「ビザ」というものが必要だからで、アメリカに行きたいからと行って「ちょっとLAに数年間行ってくる」みたいなことは一部の芸能人にしかできない。
このビザというものは厄介なものでもちろん種類にもよるが基本的には期限があり、より長く滞在するには条件をクリアしつつ更新し続けなければいけないので常に海外滞在者の頭を悩ます存在である。
そんな中気軽にさくっと取れて海外で生活できるのがワーキングホリデービザという代物。
若ければ誰でも行けてしまうためワーホリを利用する人たちの層は本当にピンキリで「この人優秀だな」という人もいれば「嘘だろ」みたいな人も山ほどいる。
それがワーホリ。
行く国によって多少ルールの違いはあるものの基本自由なので、過ごし方次第では超かっこいい人生にすることもできるし、盛大に失敗して帰国する可能性もある。いずれにせよ良い人生経験の一つとなることだろう。
そんな一見魅力的に映るワーホリだが、一方でネガティブな印象を持つ人が一定数いるのも事実。
実際ワーホリを経て良い経験ができたとしても、側からみれば「遊んでいたんでしょ?」と言われてしまうことも確か。
しかしこれは仕方のないことだと思っている。
それこそ最近はワーホリを利用して「英語力を伸ばしたい」であったり「海外で就労経験をしてみたい」という人が増えたがこれは新しい動きだと思っていて、それこそ昔は本当に単なるホリデーであったんだろうなと思う。
実は自分がまだ大学生だった頃、バイト先の先輩にワーホリ経験者が一人いた。
その先輩は40代のフリーターで若い頃、親から学費をもらいつつも実際には大学に行かずオーストラリアのワーホリに行きとにかく遊びまくったらしい。
おそらく上の世代からするとワーホリというのはそんなもので、ワーホリ自体をポジティブに評価するという人がほとんどいないのが現状である。
人の意見は聞きつつも最後に決断するのは自分
自分がこういった記事を書いていて言うのもあれなのだが、経験者の意見なんていうものは聞かなくていいと思っている。
というのもワーホリの情報発信者というのはその大半はワーホリの期間を終えたらその姿を消すからだ。
Youtubeが主流の今の時代は少し違うのかもしれない。
人によってはワーホリ帰国後も日本でどうなったかを発信している人はいる。
自分がワーホリに行った2018年頃というのはYoutubeで動画を上げている人もいつつ、ブログで発信している人もたくさんいた。
その人たちのほとんどはYoutube、ブログをやめていって今どこで何をしているのか、その後の行方はさっぱりわからない。
日本で成功しているのかもしれないし、鬱々とした日々を過ごしているのかもしれないが発信をやめているのでそれを知る由もない。
ワーホリ中というのは皆その時の感情で好き勝手言いたいことを言う。
それは当然のことでとにかく毎日が新しいことの連続で楽しいからだ。
しかしワーホリに行こうか悩む人の多くは帰国後どうするか、というのも懸念材料の一つであろう。
しかし絶賛ワーホリ中で楽しんでいる人の意見でワーホリに行くかどうかを判断するなんて不可能なことなのだ。
そもそもそこで悩むくらいなら行かない方が身のためかもしれない。
良くも悪くも日本は社会のシステムが良くできていてレールがあるのでそこから一歩踏み外すことになるだろう。
職種によってはカムバックしづらくなる可能性もあるし、日本人としては周りと同じでありたいと思うのが普通である。
結論、自分次第。
ちなみに、人におすすめするかはまた別として、自分はワーホリに行って良かったと思っている。といっても日本に留まった世界線を見ることはできないのでそう言わざるを得ない、というのが正直なところではあるが。
今送っている人生が良いものか、と言われたら別にそうとは思わない。
むしろ、もしあの頃今送っているこの人生が見えるなら「あーこんなものか。じゃあ日本でいいや」と思うかもしれない。
しかしそれはあの当時変わる術はない。
結局のところ、「行かない」という選択をして日本に留まっていたらと仮定した時、歳を取った時に「やっぱりあの時行っておけばよかったな」と強く後悔していたことは間違いないので、そう考えると「やらずに後悔するよりやって後悔」というわけで自分は海外に出るべくして出たんだと思う。
遊びすぎじゃない?
ワーホリはワーキングとホリデー。
人生なんて人それぞれなので好きにすればいいのだ。
働きたければ働ければいいし、遊びたかったら遊べばいい。
これという正解がないからこそ楽しい。
ワーホリに行く人の英語力なんてものは多かれ少なかれそこまで大きな差はなく、大体皆最初は初めての海外生活に苦労するので日本人コミュニティの一つくらいには入ることだろう。
かくいう自分もそうだった。
中にはいろいろ言ってくる人が一人くらいいるものだがそんなことは気にしなくていいと思う。
とにかく遊んでいる知人が一人いた。
本人も「ワーホリには遊びに来た」と公言しているくらいで、夜の交友関係はすごいものであった。
周りからは「遊びすぎじゃない?」なんて言われていたが、ただ当人はちゃんとしたキャリアとスキルを持ち合わせている人で帰国後はバリバリ働いていて今は違う国にまたワーホリに行っている。
いろんな人生があってどれも正解。
仕事しすぎじゃない?
これは自分が言われた一言。
「もう少し遊んだほうがいいんじゃない?」と。
自分としては当時英語はできるもののそれ以外に大したスキルは持ち合わせていなかったので働くことに必死であった。
確かにイギリス時代、ある程度パブやクラブ、旅行に行ったりはしたもののそこまで遊んだ記憶はない。
ただ自分の場合は周りと少し状況が違って海外でワークビザを取得することが目的だったので正直あまり遊んでいる余裕はなかった。
これも人生。
結果的にドイツに流れ着いて長期滞在にありつけたので「あの頃頑張って良かったな」と思っている。
最後に
この記事を終える前に一つだけ書いておきたいことがある。
それはワーホリからビザを切り替えてより長期で滞在しようと考えている方へ。
自分がやってきたことと全く逆のことを言うことになるのだけれど、何かしらの明確な理由がない限りはワーホリはワーホリとして終えるのが一番綺麗な終わり方にできるのかなと思う。
仮にワーホリを始めたとして、のちにワークビザ等で滞在できるとなった際は一度よく熟考した方がいい。
そもそもこんな境遇にいる人が絶対数そこまで多くないし、そのうちの何人が情報発信しているか、ということを考えるとこんなことを書いているのはもしかしたら自分だけかもしれない。
なぜこんなことを書くのかというと、どんなに理想な海外生活を送っていたとしても結局ほとんどの人は最終的に本帰国することになるからだ。
若いうちはいいかもしれないけれど、無計画になんとなく海外でずるずると過ごして中途半端に年を取ってしまうといざ帰るとなった時に「日本で何しよう」となってしまうのである。
自分も海外に出たのが20代半ばで若かったが、それから8年が経って今では30代半ばに差し掛かろうとしているわけで。
日本に行くか、もしくは海外にいるならこのままドイツにいるのか、はたまた他の国に行くのかという話をパートナーとよくしている。
また話が冒頭と重なるけれど、もしワーホリの頃にワークビザ取得数年後の今の自分の姿が見れたなら、おそらく「ワーホリ後帰国」という選択をしたんじゃないかなと思う。
もちろん当時は海外長期滞在がそもそもの願いだったのでそんな選択肢は毛頭なかったわけだが。
そのまま海外に骨を埋めようなんていう日本人は相当稀なもので、だいぶ痛いくらい海外かぶれな自分ですらも「どのタイミングで日本に帰ろうかな」と考える日々。
ワークビザというのは居心地が良いものでついずるずると更新しつつ過ごせてしまうものである。
というわけで海外長期滞在も最初こそいいけれども結局いずれは「いつ帰国するか」でずっと頭を悩ますこととなる。
自分の経験を考慮してまとめると、もしワークビザで長期で住むことを決めた場合は初めのうちに期間を決めておいてその期限になったらスパッと帰国してしまうというのが最も理想的な形なのかなと思う。
「夢のキラキラ海外生活」を思い描いている人にとっては面食らう内容かもしれない。
もちろん人によるが、大体これが一般的な海外生活のリアルというか、海外で約8年過ごしてきた現実であってそういった面はなかなか見ることができないと思ったので今回まとめてみた。