クリストファーノーラン監督の名作『インターステラー』。
クリストファーノーランといえば『メメント』や『ダークナイト』、『インセプション』などたくさんの名作を生み出してます。
で、本作『インターステラー』ですが、めちゃめちゃ面白い映画ですよね。
マシューマコノヒーがとにかくかっこよすぎます。
アンハサウェイも最高でした。
インターステラーでまず印象的なものといえばこれ。
Do not go gentle into that good night,
Old age should burn and rave at close of day;
Rage, rage against the dying of the light.穏やかな夜に身を任せるな。老いても怒りを燃やせ、終わりゆく日に。怒れ、怒れ、消えゆく光に
Dylan Thomas
劇中度々登場するこの詩はDylan Thomas(ディラントーマス)によるポエムの一部です。
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ディラントマスはウェールズ出身の詩人、作家。
名前でなんとなくピンと来る方もいるかもしれませんが、ボブディランはこのディラントマスから名前を取りました。
話を戻しまして。
インターステラーで登場する未来の地球では土地は荒れ果て、食物が育つ環境ではなくなっていく描写があります。
- acres of corn: acre(エーカー)とは土地などの面積の単位で1エーカーが大体63m × 63m、約1200坪の広さ。単位というのは日本と海外(特にアメリカ)では違うものが多く、マイルやガロン、ヤードなど日本ではあまり馴染みのないものも多いです。
- okra: その名の通り、あの「オクラ」です。オクラって勝手に日本語だと思ってたんですが違うんですね。個人的に気になったのでピックアップ。
映画で登場したもの
Morse(モールス信号)
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“I’m trying Morse. Dots and dashes.”
morse code(モールス信号)は映画では定番ですよね。日本ではトンツーとも言います。
長さの異なる2つの符号を組み合わせて文字や数字を表します。
映画ではこのモールス信号で”STAY”というメッセージを送られてきていることが判明します。
Binary(二進法)
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“It’s not Morse, It’s Binary. Thick is one, thin is zero.”
0と1だけで数を表現する方法です。コンピュータでも二進法が使われています。
映画ではこの二進法で送られていた情報はcoordinate(座標)であることがわかり、ストーリーは進んでいきます。
Relativity(相対性理論)
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これもみなさんご存知ですよね。
映画では「時間のスピードは重力に大きく影響を受ける」という文脈で出てきました。
クーパーらは人間が住める星を探すため、最初は近くにあるMiller’s planet(ミラー博士のいる星)に向かいます。彼の星はガルガンチュアのすぐそばにあるのでとてつもないgravitational pull(引力)が生じます。そのためミラーの星では時間がゆっくりと経過します。
“Every hour we spend on that planet will be seven years back on Earth.” というセリフからもわかるようにその星での1時間は地球での7年分に相当します。
ミラーの星ではトラブルに見舞われてしまい、大幅な時間のロスをしてしまいました。
Newton’s third law(運動の第3法則)
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“Newton’s third law. The only way humans have ever figured out of getting somewhere is to leave something behind.” TARSのセリフですね。クーパーもブラックホールへ突入する時、TARSのこのセリフを一部引用し去っていきます。かっこいいシーンでしたね。
「前へ進むためには何かを後へ置いていかなければならない」という意味です。
宇宙関連で出てきた単語
- probe(宇宙探査機)
- orbit(軌道)
- solar system(太陽系)
- stratosphere(成層圏)
- asteroids and comets(小惑星と彗星)
- dimension(次元)
- gravitational pull(引力)
- atmospheric entry(大気圏再突入)
- sphere(球体)
- the time slippage(タイムスリップ)
- quantum mechanics(量子力学)
- trajectory(弾道、軌跡)
映画としてのキーワードや見所
Murphy’s law(マーフィーの法則)
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“What it means is whatever can happen will happen.”
自分の名前が気に入らないというマーフにクーパーが教えるマーフィーの法則。
起こりうることは起こるという意味です。
ネガティブな意味で使われることが多いですが決してそうではなく、これは映画の後半にもつながってきます。
Lazarus(ラザロ)
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今回の人類が住める新たな星を見つけるミッションはThe Lazarus mission(ラザロ計画)と呼ばれていました。
ラザロとは聖書に登場する人物です。彼が葬られた後にキリストが奇跡を起こし蘇生させたという話があり、それが「ラザロの蘇生」です。
つまりラザロ計画という名前は終わりゆく地球に住む人類の復活という意味が込められています。これも映画の展開とつながってきます。
改めて書くことでもないですが、欧米映画ではしばしばこういった宗教に絡めた話や用語が頻繁に登場します。
インターステラーの宇宙
Wormhole(ワームホール)
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クーパーらはワームホールを通って違う銀河へと移動しました。
映画では 「どうして見た目が球体なのか?」というクーパーの質問に対しロミリーがわかりやすく解説していました。
余談ですが、ロミリー役のデヴィッドジャーシーはロンドン出身の俳優です。
あとイギリス出身でいえばブランド教授役のマイケルケインですね。
彼の話し方はけっこう特徴的で、コメディアンのスティーヴクーガンとかがよくモノマネします。ちなみにモノマネはimpression、impressionsといいます。
Gargantua(ガルガンチュア)
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ガルガンチュアは超巨大なブラックホールです。
TARSはsingularity(特異点)へと向かい、quantum data(ブラックホール内部の重力のしくみを記録した量子データ)を得ることに成功します。
Tesseract(テセラクト)
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一方もクーパーもブラックホールに入っていきましたが、fifth dimension(5次元)の空間にたどり着きます。
クーパーがいた空間、テセラクト(4次元立方体)は、5次元空間を3次元空間に投影したものです。
クーパーはTARSが記録した量子データをアナログ時計の秒針を使ってマーフに送りました。
その他
- hydrocarbons(炭素水素)
- organics(有機の,有機体の)
- alkali(アルカリ)
- ammonia(アンモニア)
- anomaly(異常)
- versatile(用途の広い)
- futile(無駄な)
- social utility(社会的効用)
- social bonding(社会的つがなり)
- child rearing(子育て)
- sterile(無菌)
- survival instinct(生存本能)
- interference(干渉)
- affirmative(確言的な,断定的な)
最後に
やはりワームホールやガルガンチュア、テセラクトの映像は興奮しますね。
『インターステラー』は内容や映像ももちろん良いんですが、ハンスジマーの音楽も最高なんですよね。
好きな映画音楽家の一人です。
サウンドトラックも普段よくきくのでいずれまとめてみようと思います。