今回はカフェインにまつわる話。
単純にコーヒーが好きで飲んでいる人もいれば、カフェインが含まれているので朝起きた時に眠気覚ましとしてコーヒーを飲む人もたくさんいます。
まずカフェインとは何かについて見ていくことにしましょう。
カフェインとは
カフェインはアルカロイドの1種であり、プリン環を持ったキサンチンの誘導体として知られている。
興奮作用を持ち、世界で最も広く使われている精神刺激薬である。
カフェインは、アデノシン受容体に拮抗することによって覚醒作用、解熱鎮痛作用、強心作用、利尿作用を示す。
コーヒーから分離されカフェインと命名された。
主に、コーヒー飲料、緑茶、ウーロン茶、紅茶、ココア、コーラや栄養ドリンクなどの飲料、チョコレートなどにカフェインが含まれる。
一方で、妊娠期や過敏体質によりノンカフェインコーヒー、麦茶などカフェインを含有しない飲料の需要もある。
医薬品では総合感冒薬や鎮痛薬に用いられる。
Wikipediaより引用
上にも書いてある通り、カフェインには興奮作用があります。
コーヒーの発見は諸説ありますが、そもそも歴史をさかのぼると「カルディ(羊飼い)がコーヒーの実を食べてみたら元気がみなぎった」というのがきっかけになったと云われています。(みんなが知っているKALDIはここからとられた)
そんなコーヒーはある一部では毎日適量を摂取することで長生きにつながるとも言われています。(科学的根拠があるのかは不明)
カフェインは正しく摂取すれば体にも良いんですが、一方でデメリットがあるのも事実です。
なかでもつらいのが寝れなくなってしまうということ。
睡眠不足は体調不良にもつながるので生活に支障をきたします。
ではいったいどの程度までならコーヒーを摂取していいのでしょうか。
コーヒーによってカフェインの含有量は異なるんですが、それ以前にカフェインの耐性は人によって異なります。
なので何杯飲んでも大丈夫な方もいれば、1杯飲んだだけでも寝れなくなってしまう方もいます。(そもそもカフェイン自体を体が受け付けないという方もいます)
そんなわけでコーヒーの世界にはデカフェなるものもあるんですね。
カフェインは”焙煎”と”抽出方法”によって変わる
焙煎による違い
まずは焙煎での違いについてみていきましょう。
浅煎りと深煎りのコーヒー豆はどちらが多くカフェインが含まれているのか気になる方も多いでしょう。
はじめに答えから言ってしまいますが、浅煎りのほうがカフェインは多く含まれます。
そもそもコーヒーについてあまり詳しくない方からすると深煎りのコーヒーのほうが色が濃く、味も強いのでカフェインが多そうと思う方もいらっしゃると思います。
生豆を焙煎することで「コーヒー」として飲めるようになるわけですが、焙煎すればするほどコーヒー豆に含まれるカフェインの成分は飛んでいきます。
なので浅煎りのほうがカフェインが多く含まれているというわけです。
ところで、「どんな焙煎度合いでもコーヒーに含まれるカフェインの量は変わらない」という話を聞いたことはありますか?
ついさっき浅煎りのほうがカフェインが多く含まれると言ったばかりなのに「なにを言っているんだ」と思われるかもしれませんが、実はこれも正しいんです。
コーヒーに含まれるカフェインの量は変わらない?
「浅煎りのほうがカフェインが多く含まれる」というのは正しいんですが、「どんな焙煎度合いでもカフェインの量は変わらない」というのも正しいといえます。
どうやらここに時空の乱れが生じているようです。(宇宙映画の見すぎ)
一体どういうことなのでしょうか。
ドリップコーヒーを例に説明していきます。
実はこれ、その人が淹れるコーヒー豆の量を計る際に「重さで計っているのか、それともスプーンなど量で計っているのか」で変わってくるんです。
話を一旦焙煎に戻します。
さきほど、焙煎すればするほどコーヒーに含まれるカフェインは減少していくとお話しました。
しかしそれだけではなく焙煎すればするほど重さはどんどん軽くなり(成分が気化したり水分が蒸発するため)、また容積は増えていきます。
つまり豆一粒当たりのカフェイン量は少なくなるんですが、グラム当たりのカフェイン量は多くなっているわけです。
なので重さで計っている場合、浅煎りだろうが深煎りだろうがカフェイン量はほとんど変わりません。
しかし計量スプーンなどを使って量で計っている場合、浅煎りのほうがカフェイン量が多くなるんです。
よってスプーンなどを使って量で計っているのか、もしくは重さで計っているのかで含まれるカフェイン量は変わったり変わらなかったりするのでどちらも正しいといえるわけです。
しかしこうなってくるとどちらかにはっきりと定義したくなってきますね。
計量スプーンなどで計って淹れている方も多いかとは思いますがカフェはもちろんのこと、最近は家でも重さでちゃんと計って淹れている方が増えてきているのは事実です。
そういった意味では挽くまえのコーヒー豆の時点では「浅煎りのほうがカフェインが多い」と定義し、挽いたコーヒー豆の時点では「カフェインは変わらない」とするとしっくりくるような気がします。
抽出方法による違い
焙煎による違いは少々ややこしかったですが、抽出方法による違いはいたってシンプルです。
コーヒーに含まれるカフェイン量は抽出時間によって変わります。
イタリア発祥のエスプレッソ。イタリア人は1日に何杯ものエスプレッソを飲むと云われていますね。
エスプレッソは味こそ強いですが、抽出時間が短い(大体30秒前後)ので含まれるカフェインは少ないです。なのである程度飲んでも大丈夫なわけです。
一方でドリップコーヒーは抽出時間が長いです。(大体3分前後)
長い時間水に触れているのでより多くのカフェインが含まれている場合が多く(焙煎度合いにもよります)、1日に何杯も飲んでしまうと過剰摂取で夜寝つけなくなってしまうというわけです。
最後に
ということで今回はカフェインについていろいろとまとめてみました。
結局のところ、ドリップコーヒーに関しては浅煎りだろうと深煎りだろうとカフェイン量は大きく変わらないというのはなかなか面白い発見だったんじゃないかなと思います。
深煎りだからといってたくさん飲めるというわけではないのでみなさまもお気をつけください。