コーヒーの精製【コーヒーのはなし】

コーヒーの品種に引き続き、今回はコーヒーの精製について。

コーヒーの精製とはコーヒーチェリーからコーヒー豆となる種子(生豆)を取り出すまでの一連の工程のことを指します。

精製処理の方法を紹介する際にコーヒーチェリーに関する用語が頻繁に出てくるのでまずはコーヒーチェリーの内部構造について書いていきます。

コーヒーチェリーの内部構造

出典:SCA
まとめてみるとこんな感じです(上から順に、外側→内側になってます)
  • Skin(外皮)
  • Pulp(果肉)
  • Mucilage(粘液質)→説明するときよく「ヌメヌメ」と名付けられるやつ
  • Parchment(内果皮)
  • Silverskin(銀皮)
  • Seed(種子)→ここが「生豆(コーヒー豆)」の部分

精製方法は生産地の環境(標高や気候、面積の広さなど)によって決められることが多いです。

今回は一般的な精製方法を紹介します。

Washed Process(ウォッシュドプロセス)

Washed Process(水洗式)は外皮と果肉を剥いた後、発酵槽に浸けてMucilage(ミューシレージ)を取り除きます。そしてParchment(パーチメント)の状態で乾燥させたあとに脱殻する方法です。

Washed Processは一番定番の精製方法になります。

他の精製処理に比べて安定しているので一定のクオリティを保つことができます。

果肉やミューシレージを取り除いてから乾燥させることにより、クセが少なくすっきりとした味わいになる傾向があります。

Natural Process(ナチュラルプロセス)

Natural Process(非水洗式)は果肉など一切剥がさずそのまま乾燥、その後に脱殻する方法です。

Natural Processは一番古い精製方法になります。

そのまま乾燥させることによってミューシレージによる豊かな酸味と甘み、果肉による独特な風味が出る傾向があります。

品種にもよりますがTasting notesはストロベリー、もしくはマンゴーやパイナップルといったようなトロピカル系のフルーツに例えられたりします。

一方でNatural Processはクセが強く出やすいが故に、大きく好みが分かれます。

エチオピアやブラジルなどで一般的な精製方法になります。

Semi-Washed Process(セミウォッシュドプロセス)

Pulped Natural Process / Honey Process(パルプドナチュラルプロセス / ハニープロセス)

Pulped Natural ProcessとHoney Processはどちらも同じ内容で、国によって用語が使い分けられているだけです。

Pulped Natural Processはブラジルなどで主に使われて、Honey Processは主にコスタリカやエルサルバドルなど中米で使われます。(Honeyが使われているわけではない)

Semi-Washed Processという名の通り、Washed ProcessとNatural Processの中間に位置づけされる精製方法になります。

Pulped Natural Process / Honey Processは外皮と果肉を剥くまではWashed Processと同じですが、ミューシレージを残した状態で乾燥させてから脱殻します。

またHoney Processはミューシレージの量と乾燥時間によりイエローハニー、レッドハニー、ブラックハニーなどに分けられます。

精製処理として安定性があり、味わいとしてNatural Processの特徴である酸味や甘みが出やすい傾向があります。

Wet-Hulled Process(ウェットハルドプロセス)

Wet-Hulled Processは外皮と果肉を剥きミューシレージを残したまま一度乾燥させます。その後内側がまだ水分を含んだ状態(外側だけ乾いてる)で脱殻し、生豆の状態で再度乾燥させます。

主にインドネシアで使われている精製方法になります。

精製方法で豆を選んでみるのも面白い

精製という過程がコーヒーの味わいに与える影響は非常に大きいです。

コーヒーの精製は「発酵」もひとつのキーワードとなります。

発酵について知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

生産国や品種だけでなく、精製方法でコーヒー豆を選んでみるのも面白いですね。