ヨーロッパにいて感じること【世界史を学ぶ】

最近ネットフリックスで『Roman Empire(ローマ帝国)』を見始めた。

シーズン1『Commodus: Reign of Blood(コモドゥス: 血塗られた統治)』では古代ローマが舞台で、第16代ローマ皇帝マルクス・アウレリウスの息子コモドゥス(またはコンモドゥス)を中心に描かれている。

このドラマの良い点は場面ごとに歴史家によるナレーションが入るところ。

淡々と進んでいく歴史ドラマだと「ドラマ」としては見ていて面白いのだけれど、「結局あの場面はどうだったのか」があまり歴史に詳しくない人からしたらわかりづらいし、しばらく経つと内容を忘れてしまうこともしばしば。

このドラマではナレーションが入ることによって描かれる登場人物の一つ一つの行動や言動に解説が入るのでそれによって歴史がどう動いたのか、またそこから得られる教訓はなんなのかをひとまとめに学べるので見ていて非常に面白い。

なかでもコンモドゥスの父、アウレリウスが記した『自省録』は現代でも多くの人に読まれる名著として知られる。

ところで、歴史ドラマやドキュメンタリーは結構好きでこれまでにもいろいろ見てきた。『Rome(ローマ)』、『Da Vinci’s Demons(ダ ・ヴィンチと禁断の謎)』(ファンタジーにちかいけど)、『Secrets of Great British Castles(イギリスの城に隠された秘密)』、『Tudors(背徳の王冠)』などなど。

なんだけれども毎回こういったドラマを見るたびに思うのは「古代・中世ヨーロッパの歴史」を包括的に理解するのはなんて難しいんだろうということ。

これは高校生の頃に日本史を選択し、世界史を捨ててしまった呪いなのではないだろうか。

きっかけは友人の一言

話は高校時代の頃にさかのぼる。

自分のいた学校では記憶が正しければ、二年生に上がるまえに日本史か世界史かを選択しなければならなかった。(おそらく学校ごとにカリキュラムは異なると思う)

当時どちらにしようか悩んでいた自分はとある友人(彼はのちに日本のトップの大学に進学する)に日本史をとるよう勧められる。

彼がいうには世界史だとカタカナばかりで覚えづらいし、範囲も広すぎるため流れを理解するのが大変だという。

それに比べ、日本史だったら小学校の頃から慣れ親しんでいる上に、 漢字だから覚えやすいと。

結果的に私は日本史を選択したわけなのだが、今振り返ってみると世界史を選択しとけばよかったんじゃないかと思う。

日本史は何度も学んでいるのに世界史にいたっては一度だけ、しかも途中までしか学んでいない

受験どうこうを抜きにして考えたら、今だったら間違いなく世界史を選択するだろう。

日本史は小中高と繰り返し習うのに対し、世界史は中学では大枠を、高校では途中までしか習っていない。なので圧倒的に知識が欠けているわけである。

とはいいつつも、年をとるにつれこういったものは自ずと興味を持つもの。

自分の場合も大学生の頃には自ら学ぼうといろいろ本を読んでみたりもした。

ただ結局のところ、土台なしで一からすべてを学ぶというのはなかなか大変な作業である。特に世界史に関してはより強くそう感じる。

まず時代ごとに国名が異なるという点。

今回のドラマを例にあげるなら現在のフランスに位置するのはガリアだし、ドイツはゲルマニアである。

ただここでややこしいのが、だからといって今の国とは違い領土もまったく異なるということ。ゲルマニアを例にあげるなら、ゲルマニアは現在のドイツ、ポーランド、デンマーク、チェコ、スロバキアがおおよその範囲となる。

これが日本史選択で育った自分からすると本当にややこしく感じる。

時代ごとに学んでいてもわけがわからなくなるので、それと同時に国ごとにも歴史を学ぶ必要があるわけである。(あらためて言うほどのことでもないけど)

ということで部分的にはそれなりの知識はあるんだけれども、時代ごと、国ごとに歴史を理解しているかといえば全くそうではないという状態にあるというのが今の現状。

せっかくヨーロッパにいるなら歴史を知っておきたい

イギリスにいて格安でヨーロッパの国々を旅行できる環境にいながら旅行にほとんど行かなかったというのも、結局のところ自分があまりヨーロッパに関しての知識が欠如していて興味を持てなかったからという側面も大きかったと思う。

そんなこんなで大人になってからというもの、歴史に関する本を読んでは忘れ、また本を読んでは忘れを繰り返してきたわけだが、どうせイギリスにいるなら少しづつ学ぼうと思った。