Audibleの朗読で19世紀末英国ロンドンの世界へ【英語でシャーロックホームズ】

長編1作目『A Study in Scarlet / 緋色の研究』【ホームズシリーズ最初の作品 / ホームズとワトスンの出会い】

やはり自分は少し変わった順番でホームズシリーズを読んでいたみたい。

「シャーロックホームズ 読む順番」でググってみるとおすすめの順番がいろいろと出てくる。

多くのものは短編集1作目の『冒険』を一番に持ってきていて、その後はあいだあいだで長編を挟んでいるパターンが多く見受けられた。

これには納得で確かに書かれた順番でいうと『緋色の研究』は事実上1作目なのだが、2部構成になっているこれに最初に手をつけてしまうと少しとっつきにくいイメージを持ってしまうかもしれない。

そう考えると短編集の『冒険』から読み始めることでサクッと読める。順番にこだわりたい人は『緋色の研究』からでもいいかもしれないけど。

大体多くの人は長編を随所随所で挟んでいき最後に短編集にして最後の作品である『事件簿』で締めるのが一般的のようだ。

自分の場合も出だしはよかったのだが、その後そのまま短編集を先に読み切ってしまった。

これから残された長編を読んでいくので感覚的には映画『スターウォーズ』のような過去に遡って行くような感じ。(まぁこれはこれでありかも)

そんなところで、さっそく本題にはいっていく。

A Study in Scarlet / 緋色の研究

本書では「ホームズとワトスンの出会い」が描かれていて、その場所がSt Bartholomew’s Hospital (聖バーソロミュー病院)にある実験室。

出典:Wikipedia

聖バーソロミュー病院(せいバーソロミューびょういん)は、ロンドン・スミスフィールドに存在する病院である。正式名称は “The Royal Hospital of St Bartholomew“(王立聖バーソロミュー病院)。また略称の “Barts“(バーツ)の名でも知られている。設立は1123年であり、ヨーロッパで最も古い病院とされる。現在はバーツ・ヘルス・NHSトラストの一角を成している。

Wikipediaより引用

場所は駅でいうとSt. Paul’s Station(セントポールズ駅)とBarbican Station(バービカン駅)のあいだで、近くにはMuseum of London(ロンドン博物館)がある。

セントポールズといえばセントポール大聖堂もあるけど、コーヒー好きとしてはRosslyn Coffee(ロズリンコーヒー)というカフェがおすすめ。(ここからだとちょっと歩くけど)

ところでこのバーツはホームズとワトスンの出会いの場所でもあるが、ワトスンの出身校でもある。

ホームズとワトスンが敬語で話しているのが印象的。

本書を読んで

ホームズ

本書ではホームズの特徴を捉える描写として彼の知識の偏りが紹介されている。

“とはいえ、なにより私を驚かせたのは、彼がいわゆる地動説とか、太陽系の成り立ちとかについてまったく無知であるという、この事実をたまたま知ったときだった。およそこの十九世紀に生きる文明人で、地球が太陽のまわりをまわっているという事実を知らないものがいる、これはあまりにも常識はずれで、私にはとても信じられるものではなかった。”

これにはびっくり。なかなかの設定である。

知性溢れるホームズが世界がどう成り立っているのかについて関心がなかったというのはなかなか意外だった。

また今回もホームズのブリティッシュユーモアを垣間見ることができる。

「きみやレストレードのような腕利きが、ふたりそろってお出ましか。だったら、いまさら第三者が出しゃばる余地なんてないんじゃないのか?」

彼らはこのサーカズムを文字通りに受け取ってしまっている。こういったホームズと警部のやり取りはシリーズを通してあり、これがまた面白い。

言語

いつも書いている「英語」に関しては今回特に気になったものはなかったが、「言語」とするなら“血文字のRACHE” の箇所だろうか。

“あれはドイツ人の書いたものじゃないよ。きみも気がついただろうけど、RACHEのAの字は、いくらかドイツふうの書体になっていた。しかし、本物のドイツ人なら、活字体は必ずラテン文字で書くはずなんだ。”

これに関してはこの記事がわかりやすいかも。

「ラテン文字」

ドイツ語はさっぱりわからないのでこういった違いがあるということを知るのは面白い。このホームズの知識と分析力はさすが。

モルモン教

本書を取り上げるうえで避けられないのはこの”モルモン教”だろう。

正直あまり詳しいわけではないけれど、その存在自体は映画『This Divided State(マイケル・ムーア in アホでマヌケな大統領選)』で知っていた。(いや邦題のセンス。)

というわけで、ユタ州といえばまず思い浮かぶのはこのモルモン教。

本書で登場する”彼ら”が自由の地を求めて西をめざし、最終的にたどり着いた地ソルトレイクシティはこのユタ州最大の都市である。

「解説」にも言及されているとおり本書で描かれているモルモン教にはかなりの偏見や誤解があり、当時のヨーロッパで出回っていた認識の誤りが見受けられる。

このブログではよく登場する『ジョーローガンエクスペリエンス』にて、同じくスタンダップコメディアンであり、俳優としても活躍するJimmy O. Yang(ジミー・O・ヤン)がゲストで来たときに、ユタ州でのコミック(ショー)について二人が話していたのだが、彼らはユタ州の人々がいかに親切であり、良い人たちであるということを主張していた。

外国人である自分からするとユタ州、及びモルモン教というのはちょっと特殊なイメージがあるのだが、こういった発言をわざわざすることから察するに彼らアメリカ人からしても多少そういうイメージを持っているんだなと感じた。

最後に

というわけで本書『緋色の研究』もかなり面白かった。特に第二部からはその勢いを増し、1日足らずであっという間に読み終えた。

すでに短編はすべて読み終えているのだが、そこにある「解題」や「解説」などですでに”RACHE”などは言及されていたのですでになんとなく知っていることもいくつかあった。

そういったネタバラシを一切避けてこのホームズシリーズを楽しむなら、この『緋色の研究』から読み始めるのもいいと思う。(ってここで書いてもあまり意味がないけど)