コーヒーショップ巡り・東京編

コーヒーは昔から好きでよく飲んでいた。

学生時代は喫茶店やカフェに入り浸っていたし、夜な夜なコンビニに行ってセブンやファミマのコーヒーを買ったりもしていた。

しかし、東京のコーヒー事情に関しては疎い。

海外に長く住んでいるため、年々新たにオープンしたお店について詳しく知らないというのも理由の一つだが、そもそも喫茶店が好きでスペシャルティコーヒーを扱うコーヒーショップに関心が薄かったというのが大きい。

日本に住んでいた当時人気だったコーヒーショップにはたまに訪れたりはしたが、その程度である。

多忙を極めた今回の日本滞在。

行きたいカフェはたくさんあったが、日々のスケジュールは埋め尽くされていて全てを巡ることは不可能に近かった。

そういったこともあり、目的地から目的地へと移動する際にその近辺にあるお店に立ち寄るという方法で回っていくことに。

まず訪れたのは原宿。

原宿で行ってみたかったお店はここ。

THE ROASTERY by NOZY COFFEE

渋谷と表参道を繋ぐキャットストリート沿いにある。

エスプレッソマシンはシネッソ、そしてグラインダーはVictoria ArduinoのMythos IIが見える。

ヨーロッパだとMythos Oneが根強く(もしくはMahlkönigのE65S)、IIを見かけることは滅多にない。価格の問題だろうか。

唐突だが東京ではここのコーヒーショップが一番お気に入りのお店となった。

コーヒーも素晴らしかったが、なにより働いているスタッフがフレンドリーで親しみやすかった。

クオリティにこだわったコーヒーショップが世の中に溢れかえっている今、コーヒーが美味しいというのは前提として、大事なのは人と体験だとつくづく感じる。

こちらはフグレン

ノルウェーはオスロ発の有名なコーヒーショップで知っている方も多いであろう。

日本に住んでいた頃たまに訪れていた。

東京メトロの代々木公園駅、もしくは小田急線の代々木八幡駅が近い。

土地柄か外国人客でいつも賑わっている印象。

一つ気づいた事がある。

それはエスプレッソを注文した際に、「少量になりますが大丈夫ですか?」と確認されること。

いくつかの店舗でこの質問をされたのが個人的に興味深かった。

ヨーロッパではエスプレッソベースのドリンクが一般的だが、日本だとドリップコーヒーが一般的である。

おそらく何も知らずにエスプレッソを注文した客がコーヒーを受け取った時、その量の少なさに驚きクレームをつけるのを避けるためであろう。

こちらはニュージーランド発祥のCoffee Supreme

ヨーロッパに住んでいるということもあり、普段どちらかというと北欧系の浅煎りコーヒーを飲むことが多く、こういったオセアニア系のコーヒーを飲む機会は少ない。

しっかりと深みのある味わいのコーヒーを飲むのはなかなか新鮮なものである。

こちらは青山にあるCafe Kitsune

興味本位で一度訪れてみたかったお店。

一日中歩き回った後で疲れていたということもあってか、何を飲んだかは忘れてしまった。

続いて、中目黒はオニバスコーヒー

国内発のコーヒーショップでいうと、おそらく最も知名度のあるお店だろうか。

外国人客も非常に多く満席。

皆写真を撮るのに夢中で観光名所に来た気分だった。

こちらはフィロコフィア

世界チャンピオン粕谷哲氏のお店。

帰国する際絶対に一度は立ち寄ろうと思っていたコーヒーショップ。

千葉は船橋、そして習志野に店舗を構える。

スペシャルティコーヒーにおける日本と海外の大きな違いの一つは焙煎度合いのレンジの広さであろう。

海外だとライトからミディアムローストが一般的なのに対し、日本ではダークローストのコーヒーも飲む事ができる。

今回はエチオピア、アナエロビックの深煎りのフィルターコーヒーをいただいたが、これまで体験したことのない芳醇な味わいで非常に美味しかった。

コーヒーで一番感動したのはここかも。

続いて、KOFFEE MAMEYA -Kakeru-

こちらの店舗も海外では認知度の高いお店。

場所は清澄白河。

ちなみに立ち寄る際は予約必須なので要注意。(コーヒー豆を購入するだけなら予約必要なし)

そういった事情を知らず突撃してしまったが、海外からわざわざ来ていたということと偶然空席があったことも相まって入れてくれた。ありがたい。

Koffee Mameya Courseをオーダー。

バリスタとコーヒーの話をしながらコーヒーを楽しむ最高の空間であった。

偶然通りかかったブルーボトル

入店はしていないが一応写真を撮っておいた。日本にいた頃何度か訪れた事がある。

日本に浅煎りコーヒーをもたらし認知させたのはこのブルーボトルであろう。

当時酸っぱいコーヒーと揶揄されていたのを覚えている。

コーヒーショップや雑貨屋などたくさんのお店が軒を連ねていて、すっかりおしゃれな街に生まれ変わった清澄白河。

今ではこの地はコーヒーの聖地なんて言われているが、東京生まれ東京育ちの自分としてはそれ以前の清澄白河を知っているからなんだか不思議な感覚。

こちらはLIGHT UP COFFEE

吉祥寺の店舗を訪れた。

東京のコーヒーショップを巡っていて感じたのはそのレベルの高さ。

サービスの質がもう桁違いに高い。

もちろん世界にはたくさんの有名店があるが、平均値を取ったらおそらく日本が世界一なのではないかと思う。

どこの店舗に行ってエスプレッソを頼んだとしてもドリップコーヒーを頼んだとしても皆当たり前のようにフレーバーの説明を丁寧にしてくれる。

最後に、シングルオー

オーストラリア発のコーヒーショップ。

ちょっとこの写真ではわかりづらいが、シングルオーといえばこのフィルターコーヒーのタップ、「コーヒーオンタップ」で知られていると思う。

タップ式といえば、つい最近京都にオープンした2050 Coffeeも気になるところ。

フィルターコーヒーと共に、エスプレッソを注文。

こういったコーヒー豆の説明が書かれたカードがもらえるのも日本のコーヒーショップならでは。

写真には収めていないものの、他にGlitch Coffee and Roasters、Raw Sugar Roast、Passage Coffee Roastery、Dear All、Bear Pond Espresso、そしていくつかの喫茶店を訪れた。

日本のコーヒーは古き良きものから新しいものまで本当に幅広く、そして奥深い。

まだまだ行けていないお店がたくさんあるので次の一時帰国が楽しみである。