Audibleの朗読で19世紀末英国ロンドンの世界へ【英語でシャーロックホームズ】

天体物理学者ニール・ドグラース・タイソンから学ぶ人類の歴史と我々があるべき姿【好奇心や探究心を満たす喜びを知る】

以前に「おすすめのポッドキャスト」としてこんな記事を書きました。

寝ながらポッドキャスト聞くなら『WTF with Marc Maron』【英語中級者にもおすすめ】

『WTF』は行き当たりばったりのトークではなく、ゲストの生い立ちから話す構成が多いので非常に聞き取りやすく初心者にもおすすめということで紹介しました。

今回はこれとは別に、個人的に好きなポッドキャストがあってそれが『The Joe Rogan Experience podcast(ジョー・ローガン・エクスペリエンス)』です。

ポッドキャストを聞く方でも日本人の方はあまり知らないんじゃないでしょうか。

ジョーローガンもマークマロンと同じくスタンダップコメディアンで、ゲストを迎えてトークするポッドキャストをやっているんですが、めちゃめちゃ人気です。

wikipediaの情報によると、

2020年にローガンのポッドキャスト番組「ジョー・ローガン・エクスペリエンス」が、『フォーブス』の発表した、2019年に最も稼いだポッドキャスターで、年間収益3,000万ドル(約33億円)で1位に選出された。『Apple』からは、月間1億9000万ダウンロードで、世界1位のポッドキャスト番組と認定されている。

Wikipediaより引用

となっていて、せっかく英語がわかるなら一度は聞いておいて損はないコンテンツとなっています。

さて、当方はこの番組のファンになってからしばらく経つんですが、そんななか今回取り上げるエピソードがこちら。

天体物理学者のNeil deGrasse Tyson(ニール・ドグラース・タイソン)との対談です。

宇宙ドキュメンタリーを見る方なら一度は見たことある方も多いと思います。『Cosmos』では番組のホストも務めていて、海外ドラマでも『MARS(マーズ 火星移住計画)』で解説者のひとりとして出演されていました。

また彼自身もポッドキャスト『StarTalk』をやっています。

ところでさっそく本題であるこの動画なんですが、なんと約3時間半あります。

長尺すぎてなかなか手が出しづらいと思いますが、これがめっちゃ面白いんです。歴史にまつわる話が好きな人や宇宙好きには間違いなくおすすめ。

とはいっても、みんながみんな3時間半も地球や宇宙の話を聞く変態ではないと思うので。笑 今回この記事で紹介しようと思います。

しかしとにかく膨大な情報量なので、一部しか拾えません。

そこで今回はその数あるトピックの中から「コロンブスの話」と「学びについての話」の二点について自分なりにまとめてみます。(これから書かれる話はニールタイソンによる見解です。地球の成り立ちや人類の起源、及びその歴史については諸説あるのでそのへんはあしからず。)

コロンブスについて

“Christopher Columbus Was a D*ck”

コロンブス(アメリカ大陸を最初に発見した人物)は現代では一般に「嫌なやつ」(どう訳すか迷いましたが、ふわっとさせておきました)として捉えられています。

というよりも、結局これは「どの立場から物事を捉えるか」によって変わってくる話で、西洋人からすれば航海に出て新大陸を発見、そして帰還した、いわば英雄のような善の存在ですが、そもそも住んでいたネイティブアメリカンからすれば「征服者」なわけで悪の存在です。

「宇宙」を絡めて話をすると、当然コロンブスらはその地に住む原住民たちよりも技術や文明が進んでいるので、彼らよりも優位な立場にありました。

コロンブスは帰路の際の食料を与えるよう原住民たちに要求したのですが、彼らはコロンブスらに分け与えられるほどの食料を抱えていませんでした。

ちょうどその時期は月食のタイミングだったのですが、コロンブスは太陰暦(月の満ち欠けに基づいて一か月を定める仕組みの暦)という知識があったので、近いうちに月食が起こることを知っていました。

なのでコロンブスはこれを利用し、原住民たちにこう伝えます。

「もし食料を与えなければ、我々の神が怒り、月は消え、血のように赤く染め上げることになるだろう」と。

そしてコロンブスの宣言通り、月食が起こります。ただの自然現象なのですが、原住民たちからすれば当然神の裁き、怒りだと勘違いしてしまいます。

こうしてコロンブスらは食料を手に入れ、帰っていったそうです。

出典:Wikipedia

たしかにコロンブスは原住民たちにとってはよくない存在でした。

しかし「人類」として、もっと広い視野でこの出来事を捉えてみると実はコロンブスがアメリカ大陸に渡ったのは人類最大の功績とも考えられるのです。

“Columbus Discovering America Was a Great Achievement”

我々人類の起源はアフリカとされていて、そこから我々の先祖たちは世界中へと渡っていきました。

そして人類は「ヨーロッパ、アジア、アフリカに住む人々」「アメリカ大陸に住む人々」の大きく二つに切り離されます。

どういうことか説明します。

アメリカ大陸は東には大西洋、西には太平洋と四方八方を海に囲まれているのでそもそも渡りようがありません。

なので、アメリカ大陸へは最終氷期にベーリング陸橋を渡ってきたとされています。

ベーリング地峡(英: Bering Isthmus)は、氷期にアラスカ(北アメリカ大陸)とシベリア(ユーラシア大陸)の間に存在した地峡。最終氷期には、現在のベーリング海峡周辺からベーリング海にかけて南北の幅が最大1600キロメートルにおよぶ陸地が広がっていた。人類がアメリカ大陸へ進出する際にたどった経路として取り上げられることが多い。

Wikipediaより引用

しかしその後氷期を過ぎると、これによりこれまで繋がっていた大陸はまた海によって分け隔たれます。こうしてアメリカ大陸へと渡った人々だけは隔離され、他の人類とは接触がなくなるわけです。

そして、その切り離された期間はなんと約10000年

こうして大きく2つに分け隔たれた人類はそれぞれ接触することなく一万年ものあいだ、それぞれの道を歩んでいくわけです。

しかし、そこに現れたのが「コロンブス」でした。

つまりコロンブスがアメリカ大陸へと渡り、そして「コロンブスがアメリカ大陸に住む原住民たちと接触した」のは我々人類が「ひとつ」になった瞬間でもあったわけです。

「悪の存在」として知られるコロンブスですが、結局のところ彼が行こうが行かまいが、新天地であるアメリカ大陸に渡るというのは当時のヨーロッパ人にとって必然の行為であったわけで起こるべくして起きた出来事といえます。

それぞれが一万年もの長い期間、別世界に住んでいたので「持っている免疫」も異なります。コロンブスはアメリカ大陸に病気を持ち込みました。その一方でコロンブス自身もアメリカ大陸からヨーロッパに帰った際に梅毒を持ち込みます。

免疫というのはなかなか興味深いもので、例えばいま世界で蔓延しているウィルスでいえば、一説には日本であまり感染者が出ていないのは「すでに日本人は集団免疫を獲得しているから」といわれていますね。

ちなみに原住民の彼らの元々の先祖はアジアらしいです。

学びについて

“これまで「何人の教師」が自分の人生に大きく影響を与えたか”

ニール・タイソンからの問いかけ。

みなさんはどれくらいいますか?

僕のケースだと、良い先生はたくさんいましたが「自分の物事に対する根本的な考え方や人生にまで影響を与えたか」で考えると思い当たるのは2人くらいですかね。

自分の場合はどちらも予備校時代の先生なので、そう考えてみると確かに普通に学生時代を過ごして先生から「自分の人生観を変えるくらいの大きな影響」を受けるというのはあまりないんじゃないかと思ってしまいます。

実際にこの番組内でも、ジョーが1人、その場にいたスタッフが2人、ニール自身が2.5人(いやどういうこと)と答えていました。

学生時代に経験する夏休みや春休みは学校に行かなくていいわけですからテンションが上がるものですよね。

しかしニールは「学習に対するこういった認識や態度そのものが間違っている」と言っていて、「学校が学習をchore(作業)にしてしまっている」とも言っています。

そうなってしまったら多くの人は学校を卒業してしまえば自ら進んでなにかを学ぼうとはしません。

“「好奇心や探究心を満たす喜び」を知ることが大事”

学校では「科目」を学び、知ることも大切なのですが、それと同時に「好奇心や探究心を満たす喜び」を知ることが大切だと考えます。

「各科目を学ぶ」と同時に「学ぶ(ことによって得られる快感があるということ)ことを学ぶ」場であるべきだということです。

自分は元々英語が好きだったんですが、最近はこの「英語」を通じていろいろなことを学ぶようになりました。これももしかしたら、「それを学ぶことによって満たられる喜び」があることを知っているからなのかもしれません。

これは学問に限らず、何事にも言えることだと思います。というか学問を「学問」と捉えること自体がそこから人を遠ざけてしまっているような気がします。

というのも、もはや自分にとってはギターも語学も同じ「趣味」のうちの一つなので、楽しさしかありません。そしてそれはなぜかというと、どちらにもそこに快感があるのを知っているからです。

学生だった当時、数学や化学の授業なんかは本当に地獄で、取った成績は壊滅的でした。笑

しかし、今こうしてふりかえってみると、自分の中で勝手に理系科目を「苦手なもの」にカテゴライズし自ら遠ざけていただけであって、単に分かる喜びを体験していなかっただけだったんだろうなと感じます。

自分の今の考えとしては誰しもどんな物事であろうが「ある一定の得る喜び」があって、「そこからどこまで深く探求するか」はその人の好みや価値観によって変わってくるのかなと思います。

なのでまずは好奇心や探究心を持つきっかけとして、「知る喜び」を得ることが大切なのではないでしょうか。

今回紹介したトピックで登場する英語

  • perceptive 感覚の鋭い、知覚能力のある
  • Lunar eclipse 月食
  • Immunity 免疫
  • stranded 取り残された
  • syphilis 梅毒
  • metabolize 新陳代謝させる
  • intuitively 直感的に
  • explicitly 明確に
  • enthusiasm 熱意
  • palpable 容易にわかる、明白な

最後に

約3時間半による彼の熱弁により、とにかく情報量が多すぎるのでほんの一部しか紹介できていないのですが面白い話が盛りだくさんなのでぜひ見ていただきたいです。

本当はもっとたくさんの話を紹介したかったんですが、多くのトピックを浅く紹介するよりも、少ないトピックを深く紹介したほうが面白いと思ったので今回こういった形となりました。

身近にある物事についての話から都市伝説好きにとってはたまらない話、また「あの宇宙映画の描写はリアルで起こりうるのか」という話など、とにかく面白いです。

今回ご紹介したこのエピソード、内容としても当然面白いんですが、「対談そのもの」としてもなかなか面白いんですよ。

というのも動画をご覧になった方ならわかると思うんですが、ホストであるジョーローガンがほぼ喋ってないんですよね。笑

もうとにかくニールの話が止まらない止まらない。だんだんと内容よりもそっちのほうに気がいってしまって可笑しくなってきます。笑(日本人の自分からするとこの「言いたいことはとにかく全て言い切る」といった話し方がアメリカ人だなーと感じる)

コメントでもこんなのがありました。

This has to be the longest span of time joe Rogan didn’t speak a word, that’s how you know Neil is an extraordinary teacher and speaker.

度々ニールはジョーが喋るのを遮っても話し続けます。この記事でも「学びについて」で後半に取り上げましたが、まさしくこの熱量とエンターテイメント性。これこそ教えるものの立場として必要なものの一つなのかもしれませんね。

ちなみにニールはこの番組になんと三回も出演しています。

今回ご紹介しましたこの『ジョー・ローガン・エクスペリエンス』ですが、毎回迎えているゲストも豪華なので他のエピソードもおすすめです。(イーロンマスクの回とか)

私もニールのようにLifelong learnerとして常に探求し続けたいです。

参考 アメリカ大陸 最初の人類ナショナル ジオグラフィック