【ヨーロッパ拠点のコーヒーロースタリーの豆をカッピングできるサブスクリブション】「The Right Roast」で豆を買ってみた

コーヒー豆を買う時って多くの場合は直接店に訪れたりもしくはオンラインショップで注文したり、いずれにせよ自分の好きな豆を選んで買うのが一般的ですよね。

しかし今ではコーヒー業界にもサブスクの波がやってきて、コーヒーショップがセレクトした豆が定期的に家に届くというサービスが増えてきました。

中には自分の好みを指定できるものもあったり。

今回紹介するのは毎月4種類の豆が届けられ、イベントを通してテイスティングが楽しめるというサービス。

このサービスを始めたのは「The Right Roast」というイギリスにある会社。

実は以前、別の記事で触れています。

ドイツに来る前、ベルリンにあるコーヒーショップを知るのにけっこう参考にさせていただきました。

4種類の豆をカッピングするこのイベントには毎月テーマがあり、それに沿った豆が送られてきます。

話は少し逸れますが、コーヒーロースタリーもしくはコーヒーショップ主催の単発のテイスティングイベントというのは最近いくつかあり参加しました。

The Right Roastではイベント以外にもウェブサイト上でオンラインのラウンジがあり、メンバー同士で交流できたり。

非常に面白いですよね。こういった単に飲むだけでなく「カッピング目的のサブスク」というサービスを提供しているところはおそらくないんじゃないでしょうか。

テイスティングパックのような何種類かの豆をセットで販売しているコーヒーロースタリーはありますが、The Right Roastはいろんな国々にあるロースタリーから豆をピックしているので普段では絶対に出会えないような豆を手に入れられるのも魅力の一つだと思います。

ちなみに今回のテーマはこのカードにも書かれてあるように「Four Bourbons」 。

四つのブルボン種ですね。

さらっと書きましたが、普通コーヒーショップで働いていても同じ品種の豆(しかも4種類も)を飲み比べて吟味する機会というのはそうそうありません。

かなりマニアック。(好き)

同じ品種、と一口に言ってもブルボンにもいろいろとありまして、今回のはピンクブルボン、二つのレッドブルボン、そしてピーベリーのブルボンというラインナップ。国もそれぞれ異なるし風味や味わいが全く違ってくるんですね。

ちなみにこれまでに行われたイベントのテーマはフレーバーホイール別に分けられた豆であったり、プロセスの異なる豆や標高が異なる豆などなど。

豆はそれぞれ50g。

カッピングを除いても、その後十分飲んで楽しめる量あります。

こういうのあるとほんと便利。

ステッカーもあったり。

“LIGHT ROAST IS THE RIGHT ROAST.”

深煎りも全然好きだけど、個性が際立ち豆本来の持つポテンシャルを最大限に感じられるのはやはりライトローストですよね。

それでは早速、届いた豆を紹介していきましょう。

01.【19grams】『La Granada』

  • Origin: Colombia
  • Variety: Pink Bourbon
  • Process: 90h extended fermentation washed
  • Altitude: 1620m

一つ目はなんと、ドイツはベルリンにあるロースタリー、19grams。

ベルリン在住としてはこれはテンション上がりますね。

そしてなんとなんと、奇しくもすでに一度飲んでいるという。

すごい偶然。世の中には幾多ものロースタリーがありますがその中でもさらに同じ種類の豆を買っていた、という。

02.【Langøra】『Finca Noruega』

  • Origin: El Salvador
  • Variety: Red Bourbon
  • Process: Natural
  • Altitude: 1450m

Langøra Kaffebrenneriはノルウェー、Stjørdal(スチェールダル)にあります。

スチェールダルとはオスロから北に500キロ離れた場所にある小さな町。

このLangøra(ランゴラ)についてはコーヒー好きなら誰もが知っているであろう世界的なコーヒーメディア、Sprudgeにて記事が書かれていたのでそちらを紹介。

参考 Langøra: The Beauty of Roasting Coffee In Rural NorwaySprudge

こちらの記事を元に簡単にお話ししますと、創業者二人のうちの一人であるKristian Helgesenは元々新聞社でフォトグラファーとして働いていたそう。

そんな彼はオスロの中でもヒップでオシャレなエリア、Grünerløkka(グルーネルロッカ地区)に住んでいました。

ちなみに、グルーネルロッカ地区にはTim Wendelboe(ティムウェンデルボー)やSupreme Roastworksなど超有名ロースタリー、コーヒーショップがあったり。

フォトグラファーとして働きつつも、ずっとコーヒーが好きでその情熱が冷めなかった彼は故郷であるスチェールダルへと帰り、そこでLangøraを立ち上げることとなります。

あと、なんといっても特徴的なのはそのデザインですかね。

出典:Sprudge

これはロンドン在住でイラストレーターとして活動するSam Brewsterという方がデザインを手がけています。

スペシャルティコーヒーを扱うロースタリーってそれこそ今では山ほど溢れているので、こういったデザイン性で他と差別化するのはけっこうポイントかもしれません。

03.【Pacamara Coffee Lab】『Matunda PB』

  • Origin: Tanzania
  • Variety: Peaberry Bourbon
  • Process: Washed
  • Altitude: 1700m

続いて、Pacamara Coffee Labというロースタリー。

場所はイタリアはトスカーナ州アレッツォ県にあるモンテヴァルキにあります。

社名に品種の名称をつけるというのはなかなか珍しいかも。

イタリアにもスペシャルティコーヒーを扱うコーヒーショップが増えてきました。

04.【Craft House Coffee】『Gatare』

  • Origin: Rwanda
  • Variety: Red Bourbon
  • Process: Natural
  • Altitude: 1850m

そして、最後にCraft House Coffeeというロースタリー。

場所はイングランド南東部のサセックス州ヘイワーズヒースにあります。(ざっくり言うとロンドンとブライトンの間に位置する)

イギリスにいたけれどCraft House Coffeeは知りませんでした。イギリスもロンドンだけでなく、各地に様々なロースタリーがありますね。

というわけで、今回のイベント非常に楽しかったです。

こういう機会でもない限り、普通に生活していてカッピングするってなかなかハードルが高いんですよね。

一度に250gの豆を何種類も買うってできないじゃないですか。ましてや用意できたとて自分一人だけでやって完結させるってよほどのコーヒー好きじゃないとできないですし。

欧州にある様々なコーヒーロースタリーの豆が飲めるというのも良いですよね。

自分は今回のものだと19grams以外知りませんでした。

こういった形でこれまで知らなかったロースタリー、コーヒーショップを知れるのも面白い。

日本から参戦は少し難しいかもしれませんが、ヨーロッパ在住の方で興味ある方は試してみてはいかがでしょうか。